【製品について】 東独(EPW) Neuruppinの、アルニコ NT型マグネットを搭載した、小型 フルレンジ Type 171が納められたWandlautsprecher(Wallspeaker)。1950年代の製品になります。一本、モノラル用としての出品です オールド・ファンには懐かしい、お馴染みのジャーマン・ビンテージの音響メーカー、Neuruppin。日本では、ノイルッピン或いはノイリッピンと呼ばれていた、この老舗メーカーは、同じ東ドイツのSachsenwek社と深い関りをもった(初期のType 101フルレンジでは、共通の部品が使われています。)、高い技術力を誇るメーカーでした。Neuruppinのユニットは、私のようなオールド・ファンには憧れのスピーカーでした。 出品のWandlautsprecher(Wallspeaker)には、組み込まれたユニットの違いにより、大きさの異なる幾つかのタイプが用意されていましたが、キャビネットのデザインそのものは共通していました。また、背面は多孔ボード、記載も許容入力〇Wのみという形も一貫していました。出品のType 171が組み込まれたシステムは、このシリーズの中では比較的小型のタイプになります。 Type 171は、181と並んで、同社を代表する小型ユニットの1つ。大きさは、15.5×9.5cm。日本では、ツイーターとして紹介されていることもありますが、Sachsenwekの13cmユニット同様、本来はフルレンジとして設計・製作されたユニットです。ガッシリとした樹脂製フレームに、大型のNTタイプのアルニコ・マグネットを搭載した、オーバル・タイプのフルレンジです。(ユニットの大きさからすると、かなり大きなマグネットを積んでいます。) 音質的には、これだけの大きさですので、重低音こそ望むことはできませんが、何よりも音楽的。いかにもNeuruppinらしい響きを聴かせてくれます。この滋味溢れる再生音楽は、1960年代前半のベームとウィーン・フィルの音楽。やはり最後は計器ではなく、人間の耳で判断するという設計思想がよく反映されているように感じられます。 セッティングとしては、本来は壁掛けでということになりますが、画像にもありますように、当方では、置台(画像6)を使ってスタンド・アローンのスタイルで聴いておりました。今回、この置台も併せてお譲りします。底面にはフェルト生地を貼ってありますので、他の機器の上にも安心して置くことができます。(この置台は、元々はホーン・ツイーターの置台として自作したものですが、サイズがジャスト・フィットでしたので、そのまま転用していました。なお、置台を使わず、壁掛けで使用する場合は、天地が逆になりますので、ケーブルの取り出し個所を上下入れ替えるとよいと思います。) キャビネットのおよその大きさは横幅27cm、高さ30cm、奥行きは底面で16cm、天面で12cmになります。(Type 171のような小型で横長のオーバルをニア・フィールドで、聴く場合の「こつ」は、セッティングの角度や高さを調整して、耳の高さに音源を合わせることです。) 【商品の状態について】 〇全体的には、大きなダメージも無く、時代を考えると、ビンテージとしては、比較的良好な状態だと思います。 △左右の厚手の側板に、ひび割れが見られますが、接着剤を詰めて広がらないよう処理されていますので、音質的にも取り扱いの上でも特に問題はないと思います。 〇前面のクロスはオリジナルのままですが、珍しく汚れもなく綺麗な状態が保たれています。(画像3) 〇ケーブルは直出し。長さは5m以上ありますので、通常の使用にはまず十分な長さだと思います。(極性表示はしてあります。)なお、画像にもありますように、内部にケーブル・コネクターが取り付けられ、スピーカー側のオリジナル・ケーブルとアンプ側の接続ケーブルを繋いでいます。(画像6) △ユニット固定用のボルト４本の内、１本が欠落していました。小型のユニットですので残りの３本の固定で大丈夫だとは思いますが、一応、手元にあった固定金具を使用して４カ所固定にしてあります。(画像6) 〇キャビネットに納められたままの状態であったようで、画像にもありますように、コーンやエッジ、センターキャップ等、特にこれといった傷みは見られません。 ○公称インピーダンスは５Ωになっています。(４Ωの扱いでよいと思います。) 【その他】 発送はヤマト宅急便１ヶ口、送料着払いでお願いします。 ジャンク品としての出品ではありませんので、輸送中の何らかのトラブルで、製品としての機能に問題があったり、状態が説明と著しく異なったりした場合、2週間以内に、その旨ご連絡いただければ、返品は受け付けます。 なお、同時に、趣味の音響製品を何点か出品しておりますので、よろしかったら、そちらもご覧ください。